オフィス鴻

入院時の差額ベッド代

2024年11月29日

差額ベッド代金とは患者が有料個室(特別療養環境室)を希望した場合、または空き病床が無く患者(または家族)が同意した場合に1日単位で請求される各医療機関ごとに定められた保険対象外の代金を指します。その運用基準は厚生労働省によって定められていますが、概ね数千円~特別室で10万円程度と設備内容による違いがあり、長期入院ともなれば相当な出費を覚悟する必要があります。ただし、病院側の都合や感染症等へ罹患する恐れがある場合等では当該料金を請求されないケースもありますがあくまで例外であり、出費が気になるのであれば無料の大部屋をリクエストして空きが出たら移動するなど担当医・看護師に相談することもできます。

原則はあくまで患者の治療をフォローをするための設備使用費用ですから、大概入院日または翌日に病棟の管理者(看護師長など)から同意書への署名を求められますので駄々をこねて同意書に署名しない場合には転室・転院の可能性があること(特に病棟の満床時)にも留意しておく必要があります。また、緊急性の高くない計画入院の場合は事前に希望の病床(有償・無償)を聞かれますが、入院予定当日になって急患等で病床が空いていないと入院日を遅らせる場合もあるようです。つまり、病院側としても患者の病状を個別に判断しながら最適な治療を受けられるように考えてくれてはいても、ホテルとは異なることは理解しておきたいものです。因みに編集人も入院当日に受付したあと、急患が入り当初の有償4人部屋から有料個室へ案内された時に、大部屋料金なら支払う意志があることを伝えておいたところ、部屋移動時分までの1日分の室料は請求されませんでした。

編集人の主治医がいる大学病院でも、新病棟へ病床移管した際には無料の大部屋数が大幅に減少して有料床が増えました。それが原因とは限りませんが、有料床(4人部屋)の入院患者の入院期間は数日短くなったように感じます。現在、病院への入院期間は平均2週間前後で、無料床は長めのようですね。