旅客機内の手荷物
2024年12月21日
先日、中国重慶国際空港を出発しようとしていた国際線旅客機内で、ある乗客が飛行中の危険防止のため手荷物(ブランドバック)を床に置くよう客室乗務員(CA)に促されたにもかかわらず無視し続けたため、一旦滑走路に向かっていた機体を搭乗口まで戻り降機させられたとの報道がありました。航空法では、運行の妨げになる行為に対して機長には相応の権限が与えられており、客室乗務員の行動も法律に基づいたものですが、遅延となった同便の乗客はあおりを食った形です。民間旅客機の操縦士・客室乗務員は単なるサービス要員ではなく、保安要員としての重要な役割が課されており、機長が乱気流などで運行に障害がでそうだと判断した場合には例え食事・飲み物等のサーブ中であっても中止されることがあります。
因みに編集人も旅客機を利用する機会がありますが、機内へと持ち込めない物に液体物(一定の条件を満たせばOKです)があります。これは、液体状物質による爆弾テロを防止するためで、水などは手荷物検査場で専用の機械を通過すれば持ち込み可能です。反対に機内に預けられないものにはリチウム電池(火災防止)・バッテリー・易損品・貴重品などがあり、細かく規定されています。どちらかわからない場合には、航空会社のチェックインカウンターで聞くか、HPで事前に調べておけば良いでしょう。万が一、手荷物検査場で持ち込み不可品があった場合は、残念ながらその場で没収・破棄されることになりますし、機内預けのスーツケース等もX線検査で問題があれば開錠を求められることもあります。
編集人も全てを把握している訳ではありませんが、大型の歩行用杖を使用しているため空きがあれば前方の座席(別途料金がかかります)を予約して優先搭乗させていただき、杖は客室乗務員にお渡しして降機時に受け取ることで、他の乗客の乗降に邪魔にならないようにしています。また、ちょっとした配慮に過ぎませんが最後に降りることで若干でも運航ダイヤに支障がないように心がけています。