シェアレストラン
2024年12月13日
夜営業をメインとした飲食業態(レストラン・居酒屋・スナック等)は、ランチタイムに前日の食材を使う、仕込作業をする等が無ければ什器・食器なども使うことが出来る「時間・場所貸し」スタイルで第三者に使用を許可することがあります。当然、賃借物件では建物賃貸借契約に抵触しないことが前提ですが、途中でオーナーチェンジがあると借り手が営業を続けられなくなるリスクもありますから注意が必要です。貸し手側はランチ営業をしない代わりに相応の家賃収入が得られ、借り手側は新規開業に比べて初期投資・固定費が少なくなるというメリットが双方にある一方、店の使い方・汚破損等のトラブルがあることも承知しておく必要があります。
牛丼の吉野家を運営する企業が「シェアレストラン社」を設立して、後継者不足に悩む経営者とその事業を承継したい方向けのマッチングサービス「アトツギレストラン」を開始しました。新規開業希望者が多い飲食業界ですが、参入障壁の低さから仮に融資を受けて開業しても2~3年程で運転資金が底をつき、閉店するケースも多くあります。この新しいサービスの特徴は既存店オーナーが事業継続を希望している場合、開業希望者が店舗経営能力やノウハウを教えながら後継者として相応しいと思えば、諸条件はありますが一定期間経過後に店舗経営を始められるようサポートする体制があることです。また、一般的なフランチャイズ形式とは異なることも、借り手側の自由度が高いと言う点(仕入れ・ロイヤリティなどの制限が殆どない)で一定の評価ができる仕組みだと思われます。
最近は、スキマバイトマッチングサイトが急成長していますが、最近は飲食店・小売店の省人化が進んで利用頻度(リピート)が減少しているため求人数の多い物流業界等へシフトする戦略転換を図っていると言われます。あくまで編集人の考えに過ぎませんが、法のスキマを利用して税金・社会保障制度の抜け道的なビジネスは、最終的には質の高い登録者が多い企業が残るだろうと考えています。