オフィス鴻

冷凍食品業界

2025年05月19日

最近の冷凍食品業界は、一般家庭用から業務用まで幅広い商品がラインアップされています。一時期は大手スーパーでも40%オフセールなどが頻繁に行われていましたが、最近は円安や物価高の影響で度重なる値上げと高価格帯商品へのシフトが見て取れます。編集人が授業を担当していた大学院でも同業界最大手の方がおり、守秘義務上詳細は書けませんがいろいろな課題について意見交換したものです。ただ、企業努力による品質向上も著しく一般飲食店でも人件費高騰などの影響もあり、業務用冷凍食品を「レンジでチン」してお出しする店もあるようです。例えばハンバーグなどがその対象でしょう。

業務用のパスタソースなどは飲食店で加工する余地があり特に違和感はありませんが、さすがにレンチンやカット野菜を使用した盛り付けは行きすぎなようにも思えます。時代の変遷とはいえ一抹の寂しさを感じてしまいます。一方で家庭用は働き方の多様化などから売上げが伸びる余地はありそうですが、恐らく高価格帯商品と節約志向のリーズナブル価格帯商品に二極化しているかもしれません(根拠資料が見つからないのであくまで推測に過ぎません)。言葉は適切でないのかも知れませんが、家計格差が反映しているように思います。

そしてもう1点挙げると、最近のコンサル依頼に「冷凍食品の動向」が非常に多くなりました。編集人は先述の守秘義務があるため原則お断りしていますが、物流に関することであればお受けしています。今から30年ほど前までは朝3時くらいから大型トラックを中心とした冷蔵・冷凍車が冷凍倉庫に積込待ちで行列していたものです。荷積と荷卸し(実車と空車)を見分ける方法は非常に簡単で車載冷凍・冷蔵機器が運転されていれば実車でした。傍に行けば、エンジンは停止していても大きな音が聞こえたものです。また、冷蔵・冷凍品輸送にトレーラーを使うことが増えているそうです。その理由はシャーシ(荷台部分)をホームにつけている間に積み込めば、ドライバーの拘束時間が抑制できるからです。