オフィス鴻

ボードメンバーの選定

2024年02月19日

企業で働いていると、経営者層は従業員のことを本当に理解しているのか疑問に思えるような昇格人事が発令されることがあります。中小企業であれば身内に対して甘い経営者が殆どですが、企業規模が大きくなると成長に必要な組織と役割の観点から人選が行われる傾向にあると聞きます。つまり、同じタイプのトップ集団ではチームプレイが上手くいかないことなどは、スポーツの分野でも「名手は必ずしも名将になるとは限らない」という言葉があるように、企業組織でも共通したようなケースを多く見かけますよね。なおさら自己保身意識が強ければ、自分を追い越す従業員を避ける事なかれ主義的な経営幹部がいたとしても平常時では不思議なことではありません。

当然、第一段階は事業運営に対する実績・能力があることが選抜メンバーに残る条件の1つとなりますが、それ以外にも経営者(社長・CEO)等に中長期的な視点を含めて自分の意見を述べることなども挙げられるように思います。その企業に相応しいメンバー構成は異なっていても、経営者に十分な配慮や思いやりがあれば、同じような視点で上級管理職や直属の上司に対しても従業員は良く見ているように感じますから、万が一経営ボードメンバーとして相応しくないと判断したならば早い段階で公正なジャッジ(異動や降格など)をする必要があり、結果的に再挑戦を含めて本人のためになると考えます。

以前、某大手コンサル事業者とのプロジェクトで取締役を含む経営ボードメンバーの選定基準を作成したことがあり、「胆力」「洞察力」「影響力」の3つを重要項目として経営陣とともに評価したことがありました。当時の記憶では「胆力」とは相手の勢いや物事を恐れない精神力や動じない気力のこと、「洞察力」とは可視化・数値化できないものを含めた広範な物事への観察からその背後にある意味・本質を見抜く能力のこと、「影響力」とは他者の人格を否定することなくコミットメントに対して一貫した行動をとるように組織運営できることしました。これは生成AIでもまだ回答が難しい領域(判断プロセスの曖昧さ)であると考えています。