オフィス鴻

IT導入の失敗経験

2024年05月06日

日本ではソフトウェア・IT産業に多くの新興企業が参入して独自の強みを生かしたサービス提供を行っています。最近は赤字が見込まれる新興企業でも、金融機関・投資ファンド等による資金調達が可能になってきた一方で、企業存続の優劣がはっきりしてきたように思います。また、DX化推進も本来の目的とは少し離れた部分(IT化による業務改善、人員削減など)に注目が集まっていますが、データとデジタル技術を活用した新たな企業価値(顧客・社会のニーズを基にして新製品・サービスなど新たなビジネスモデルを変革する、業務・組織・プロセス、企業文化・風土を変革して、競争優位性を高める)の創造・確立すること経済産業省は、2018年12月に発表した「デジタルトランスフォーメーションを推進するためのガイドライン(DX推進ガイドライン)Ver. 1.0」において定義されています。

また、ERPは経営資源(人・物・金銭・情報等)リソースを効率的に配分し有効活用するために導入した企業が多く、デジタイゼーション(デジタル化)を含めてDXを実現するための手段に過ぎず、デジタル技術を活用した自社・取引先のビジネス戦略面も含めた長期的な視野でプロセス全体を変革する取組まで実現している日本企業はまだ少数派なのかも知れません。昭和時代からビジネスモデルの変革をせずとも遺産的事業で相応の収益を上げている日本企業も多く、自社に最適化したシステム導入による競合・業種・業界の垣根を超えた新陳代謝が起きずらい環境にあるとも言えそうです。

なお、アマゾンを始めとしたIT共用プラットフォーム型企業が一歩も二歩もR&Dの分野でリードしている現状については、日本のITベンダー企業が委託元企業側のリクエストに沿った半ば忖度されかつ十分な要件定義をしていない状態でシステム開発を進めるのは、委託元が要求した通りの成果物を納品することで利益を上げてきた点にあると考えています。仮にシステム開発失敗を次のチャンスの糧と捉えれば、もっと多様なDXへの取り組みがあっても良いのではないのでしょうか。