オフィス鴻

お薦めの本を買おう

2024年04月02日

大学卒業後コンサルティング会社に勤め、現在は ティネクト代表取締役安達裕哉氏の著書 『経営者の条件(ダイヤモンド社刊)』等に関連して、「その人の行動は考え方の縮図である」という言葉に大いに感じるところがあり、これまで編集人が仕事してきた上で思い当たることを振り返ってみました。

1つ目は、上司が自分の意見やアイデアに耳を傾けてくれる仕事をすることの重要性です。仕事を任されたとき、最初に指示を受けた時点で具体的にどんな成果物を出せばいいのか(誰に対する資料で、何の目的に使うのか、納期など)その場で確認しておく、途中で行き詰ったらすぐに相談する習慣を身に着けることで上司の安心感にもつながります。これを繰り返すことで、「あなたに任せとけばなんとかなりそうだ」と仕事の幅が拡がり、任される回数が増え、経験値という「考える軸」をベースに更にレベルの高い仕事に取り組めるようになります。

2つ目は、言葉の定義を正しく深く共有していれば思考の解像度を上がり、誤解や無駄な作業が無くなります。上司が求める仕事のレベルを把握するのに必要なメモをとり、紙に書き出してみて曖昧なところはその場で確認して、お互いの行き違いを無くしておくのです。その上で仕事のタスクを分解して優先順位をつけ、難しそうで他人の力を必要とする仕事(例えば外部への見積もり依頼など)から着手すれば、自ずと納期前に仕事を仕上げることができます。

なお、この2つの根底には「読書の習慣」が重要だと考えています。それは、読書には幅広いジャンルへの興味、教養、思考力を兼ね備えた読解力と旺盛な知識吸収欲、その方の知的レベルや思想が色濃く表れるからだと感じているからです。つまり表題の「薦められた本を買う(お薦めの本を買う)」ことは、相手の優秀さや知的興味レベルを知るためだけでなく、自分自身がまずは第一歩を踏み出す行動力と勇気が備わっていないと出来ない、その人の本質が現れる行為そのものなのだと思います。