オフィス鴻

グリーントランスフォーメーション経営

2024年03月23日

GX(グリーントランスフォーメーション)とは、サステナビリティ意識の高まりに伴い、グリーン戦略を推進することだと、リクルートエージェントでは定義しているそうです。例えば、企業内にグリーン推進部門やカーボンニュートラス推進部門などの組織があれば長期プロジェクトとして適任者を配置する必要があり、数年後には企業間で大きな差が出ると予測しているそうです。また、ビジネスモデルの変革に不可欠なデータやデジタル技術活用に対する経営判断とリスキリングの遅れにより、DX推進さえままならない中小企業もあり、その企業の取り組み姿勢を表しているようにも感じます。

この話題を取り上げた理由は2つあります。1つは政府が掲げる「グリーン成長戦略」の施策を具体的に実行できる人材の定義が未知の領域であること、2つ目は社内外との連携が必須となる横断的プロジェクトを推進できる適任者をいかに採用・育成できるかという、企業の事業戦略・人事戦略に直結する将来を見据えた経営判断が必要となることです。そして対象となる業務範囲は多岐に及ぶため、関連企業以外でもコンサルタントとしての活躍の場が世界的潮流と共に拡がっているようです。つまり、経験者が殆どいない分野で、様々な経歴を持った方々が新たに作り上げていく仕事だとも言えそうです。

一方で、社会に貢献する企業価値をベースに起業理念は策定したものの、利益の最大化と人材育成が人事評価の大きな要素を占める中では、従業員全員が同じベクトルの下で積極的に企業活動に貢献している訳ではなく、多様な価値観が重要視される中で如何に共感できるかが課題のように思います。策定された企業理念に対してある程度の仕事への熱量(パッション)がある従業員が多い企業ではさらにレベルの高い企業へと発展・進化することができるでしょうが、理念に関心が無い従業員が多ければ、新陳代謝を進めていかない限りは単なる絵に描いた餅と同じで徐々に衰退していくように思えます。