オフィス鴻

タクシー会社の経営

2024年04月17日

編集人はタクシー乗務員不足の問題は、ライドシェア解禁議論とは別にする必要があると思ってます。有償旅客輸送事業は厳しい安全基準や料金適正性(メーター検査)などが必須ですが、月額40~50万円以上の収入を得るドライバーが相当数いることはあまり報道されません。編集人も10年ほど前に首都圏の中小規模タクシー会社経営者から事業売却に関してDD等のアドバイスをしましたが、稼ぐドライバーと稼げないドライバーでは働き方に対する考え方や行動が全く異なることに驚いた記憶があります。実際に稼いでいるドライバーは法律を守った勤務体系内でも自分の努力で売り上げを作る働き方をしていました。

例えば大きな公園の傍で長時間休憩していたり、最も簡単な駅・ホテル等での着け待ち(順番が来れば実車)はまず行わず、経験から時間帯や気候により乗客がいそうな場所を変えながら「流し」で1日の売上ベースを作り、乗客の目的地(到着地)が空港近くなら長距離専用の空港のタクシー乗り場に向かうなど、それぞれに様々な工夫をしていました。また、経営者(複数企業を経営されていました)も自分の報酬はほぼゼロに近く乗務員への還元と内部留保(退職金に充てるため)を優先していたことなど、乗務員が知らないところで多くの経営努力をされており、別のタクシー会社に適正な価格で事業譲渡することに成功していました。

また、勤務体系の複雑さ(路線バスなら中休憩システムなど)による拘束時間の長さはあるにしても、日本交通系列(TAXI GO)やSONY系列(S-RIDE)などスマホでの予約配車・決済システムは乗客としても非常に便利ですし、雨天時などは追加料金を支払えば優先的に配車されるなど随所に乗務員の売り上げと給料を増やす工夫がなされています。なお、4月から利用者の自己責任が問われるライドシェアが一部地域で条件付きで解禁されましたが、工夫次第ではまだまだタクシー事業者にも十分な競争力があるように感じます。