オフィス鴻

人材流動化の波(2)

2023年05月30日

採用後の定着は、所属責任者とメンターの質が重要で、ホワイト大手有名企業でも、新規採用者の早期離職が3年で3割近くに達するそうです。また、賃金が離職防止の特効薬でない時代に突入した感があり、働くことと報酬との関係では、例えば「他社(者)との比較」、「(本人が望む)業務内容や部署との違い」、「本人の実力過信(勘違い)」などが該当してくるでしょうか。

つぎに、一例として「目的(自分の考えに従い、達成したい目標でも良い)」に向かっているはずの就職・採用活動が、若手不足による内定数の増加により「目的」を達成する「手段」に置き換わることがあります。本来の「目的」を達成するための企業選択・採用が目的化された場合は、人間関係構築が上手くできなかったり、企業の責だけではない不満から従業員が離職していくのを人事担当役員としてたくさん見てきました。幅広い視点から将来性のある人材を常に探すこと、適切な人的投資・中途採用による人材流動化など、企業の活性化等に繋げる地道な努力が必要だと感じます。希望していない社内異動も、本人が自らメリットだと気づく感性があれるならば、必ず本人の成長を促します。

また、労働基準法にある労働時間管理や最低賃金は知られていますが、労働基準監督署の監督官に逮捕権が付与されている本当の意味は、人事部門でもほとんど理解されていません。また、離職者が労働基準監督署へ相談(「定期監督」「申告監督」「災害時監督」「再監督」)することは可能で、違反行為があれば必要に応じて助言・指導・勧告の行政指導を受けますが、意図的に会社のあら捜しを行い、金銭での解決を要求する者もいます。それ以外では、人事異動の時期になると、特に事業部門の幹部社員の本性(好き嫌い、派閥化など)があらわになることも多く、そこから組織運営がアリの一穴のように気づかぬうちに崩れていくこともまた1つの事実でしょう。