オフィス鴻

問題解決力と人材価値

2023年12月30日

トヨタでは、全社共通の8ステップのTBP(トヨタ・ビジネス・プラクティス)として課題の明確な定義と分析・分解・真因、改善目標の設定・対策立案・完隧、結果とプロセスからの成功プロセスの標準化課題解決やマニュアル化などを行い、常に企業内解決力を高めているそうです。また、最近DXを中心に成長が期待され異業種からの参入、スピンアウト・独立などで乱立気味のコンサルティング業界は、2026年の市場規模は約8千億円、平均成長率は8%前後と言われています。ただ、経営全般に対する戦略系アドバイス中心の構造から、大手シンクタンク・自治体等への政策立案型、専門的分野特化型などへと裾野は拡がっていて、委託先企業側による選別化(戦略立案だけでは受注できない)が進む中で経営不振による倒産も増加していると言います。換言すれば、自社成長に必要なノウハウが蓄積されないコンサル会社への委託は淘汰されているとも言えるでしょう。

奇しくもコロナ禍でリモート・在宅勤務が拡がったことで、従業員が生み出す時間当たりの生産性や能力・不要な業務が洗い出された結果として、ハーバードビジネスレビューでは既存従業員と中途採用者に対する給与水準の適正化(アメリカの給与履歴紹介禁止法に似ています)が従業員のもたらす価値に見合った形で中央値から10%程度の範囲内に収れんしていく傾向にあるとの調査結果もあります。日本でも高いスキルをもったIT・経営専門職などには転職希望人材に企業からのオファーが集中することは容易に想像できますし、有効求人倍率はIT化が進んでくれば一般事務(倍率0.4前後)・総務・経理などの間接部門人員採用には希望者が殺到するのも頷けます。

また、副業を容認する企業も増えた結果、固定費化する従業員採用より案件に併せて期間を限定した専門領域でのフリーコンサル業務人材を活用するココナラ社のようなマッチングサービスも増えていき、既存従業員を正当に評価・処遇できない企業からは優秀な人材が去っていくように感じます。