オフィス鴻

新規事業と飯田一族

2024年06月12日

兄弟3人がオーケーストア(小売業)、テンアライド(飲食業)、セコム(警備会社)とい別事業を創業、それぞれ1代で築き上げた飯田三兄弟という東京都ご出身の方がおりました。元々は日本橋で酒店経営をしていた先代(父親)から起業家(商人・ビジネス)としての原点を学び、類まれなる才能と努力によりお客さまや取引先との信頼関係(利他の精神)を構築していったと言います。また、父親は優れた経営者となるための、様々な質問を投げかけ、背中で生き方を教え、他人に雇われる生き方をしないためには、どのような行動や思考をするべきか常に兄弟に問い続けていたそうです。

もちろん、生まれ・育ち・家庭環境等だけでなく、社会ルールの遵守、学びの重要性、想像と試行錯誤など、現代社会に通じる先見の明があったからこその賜物でしょう。最近は、何かとハラスメントや早期離職に対して本来ならば教えを乞うことが出来る上司や人間関係を作るチャンスをみすみす逃してしまうような保守的になる傾向が年代を問わず増えているように感じます。編集人が子供の頃は全く見知らぬ大人から悪いことをすれば叱られる時代でしたが、成長過程でそのような経験ができたことは貴重な自分自身の財産だと考えれば、度の過ぎた遠慮が及ぼす様々な影響が今後出てくるだろうと感じています。

以前に、〇〇ガチャについて編集人の考え方の一部をコラムに記載しましたが、会社の許可を得た上で様々なタイミングを見計らっては子ども食堂や養護施設にいる子供たち、あるいはスポーツを通じて知的障害を持つ方との交流をしてきました。その他にも社会的弱者と呼ばれるシングル家庭、貧困化で冷暖房すら使わない高齢者なども身近なところにおられるようで、飯田兄弟の訃報に接し、自分たちが何かの形で社会の役にたてるのかを考える機会となりました。自己責任論を強く主張する方の考え方に反対することはありませんが、もし困っている方を見かけたら、自分から声を掛けてみるなどの行動は、日本の将来に少なからず良い文化を継承できるだろうと思っています。