オフィス鴻

知恵の引き出し(4)

2023年02月15日

恩人のコラムで紹介予定の先輩の中に、経営者向けの「コーチングコンサルタント」をされている方がいます。詳細については、https://ex-coaching.net、「経営者専門「経営力コーチング」 | 企業再生のプロ経営者が導き出す。ビジネスを成功へと向ける経営力コーチング。 (ex-coaching.net)を参照して頂ければ幸いです。

最近は、MBA手法メインのコンサルティング業務委託より、DX構築をビジネスの主流とする感があります。一口にDXといっても、最終目標が明確でない経営層にとっては、大手コンサルティング会社へ業務委託するのが一番簡単な方法です。しかしながら「仏作って魂いれず」という言葉もあります。企業では様々なプロジェクトチームが立ち上げられますが、事業所・本社業務・営業・管理系部門へのヒアリングを基にした検討・開発に入る際に、何時の間にか「目的」が「手段」と置き換わる例をたくさん見て来ました。

このヒアリングはプロジェクトメンバーの悪意のない思い込みと経営層との齟齬から進められることも多く、具体的には同じ言葉(例えば売上)に対する理解が各々で異なったり、情報共有不足や誤認識を招いたりします。つまり、現場の実情を正しく理解できている土台があり、かつプロジェクトメンバーが同じ理解の下で要件定義のステージに進んでいかないと、新システム導入により社内コミュニケーションの質が落ちる、無駄な仕事が増えるなど、従業員が振り回されることに繋がります。また、既にシステム開発に着手している場合、途中でその失敗に気づいたとしても、責任の所在が曖昧だと、時間・工期・費用などの面から正しい形へと作り直すことは非常にハードルが高いものです。

今回はシステム開発全体の領域(特に要件定義)まで踏み込んでいませんが、経営判断の一助として上記のコーチング技術も有効な手段の1つかと思いご紹介させていただきました。