オフィス鴻

転職価値観の変化

2023年12月27日

高処遇や自己成長を求めて外資系コンサルティングファームに入社した優秀な社員であっても、退職を肯定的にとらえる場合があります。これは、計画的人員削減計画(アップ・アンド・アウト)と呼ばれており、限られたシニアポジションへの昇進か、または退職かという意味で使われますが、その企業での役割(または自身の目的)が完了したと受け止めることと考えることもできます。また、外資系コンサル業界の平均勤続年数は4年程度(日本の一般企業は12年程度、国税庁資料)といわれており、レイオフが認められているアメリカではリモートワーク推進、人手不足、人々の価値観の大きな変化により、転職・退職を考える人が増加する大退職時代(グレート・レジグネーション)が到来したとも言われているそうです。

日本企業も優秀な人材獲得にしのぎを削る一方で、採用した人材が早期離職するケース(ある転職サイトでは、今年の新社会人の登録数が過去最高となったそうです)も多く、賃上げや待遇改善以外にも課題は山積しています。また、企業と従業員の間では組織・人事戦略等に対する認識のズレがあることは決して珍しいことではなく、高いエンプロイヤーブランド(従業員から見た企業魅力度)を有した組織でさえも、従業員が優秀であるほど他社でも即戦力として通用するスキルや能力を身に付けるよう努力していることでしょう。

その上で、自分が目指す働き方が今の組織では不可能だと感じたら転職するだけのことであり、社内の人的流動性が高ければ社内異動も増えるので、上長次第の面は否定できませんが、結果として優秀な人材の流出防止はある程度までマネジメントできると考えています。また、企業の発展・継続を考える上では、旧来型の官僚組織や大企業に多い社内力学(派閥など)による出世より、自ら人生とキャリア構築を企業発展とともに考えられるビジネスパーソンを育成することの方が重要だと考えています。