オフィス鴻

迷った時の選択基準

2023年04月22日

仕事に限らず、家庭、友人・知人・地域コミュニティなど、社会生活を送る上でいろいろな判断を要する場面があります。最近はネット検索だけでなく、Siriやアレクサ、ChatGPTがビッグデータを基に複雑な質問にもかなり高いレベルの回答を導けるようになりました。また、生成AIの自動学習機能も設計思想(機械学習アルゴリズム)次第でいかようにも変化しますから、データの扱い方・使い方には慎重を期すべきことに留意が必要でしょう。

また、マーケティング理論の領域では、フィリップ・コトラー氏の提唱した「顧客や市場のニーズを把握し、それに応えることが利益を上げるプロセス」や、クレイトン・クリステンセン著の「イノベーションのジレンマ」で紹介された「顧客の不便を解消すること」が一つの柱になっています。現在では、CRM(顧客管理)のベースとしてターゲット顧客を正確に絞り込み、ロイヤルカスタマーとなってもらうための様々な施策(クーポン配布、アプローチタイミングなど)が研究され実行されています。一方で、ビッグデータやAI導入では、データ齟齬(主に言葉の解釈の違い)、連携障害(システム等)などが阻害要因となり、プロジェクトのとん挫やトラブルを引き起こします。

編集人の「迷った時の選択基準」は、短期かつ簡易な施策で解決できると判断した場合は、その時点で判明している事実関係を基にその場で判断を下します。それ以外の場合には、多少時間は要しますが必ず問題の発生している現場に足を運び、自分の目で現状と課題を認識し、概ね5年先のあるべき姿に思いを巡らせます。それが、結果的に大変困難な施策の選択になったとしても、後任者や関係部署が後々苦労しなくて済むことが企業継続に必要ならば当たり前のことだと考えています。