オフィス鴻

運送事業健全化(3)

2023年11月25日

多くの運送会社が2024年問題への対応を始めましたが、編集人は今秋が2024年度の業務委受託契約交渉(料金)の大きな山場と想像しており、既にヤマト(宅配)は日本郵政との協業で3万人との業務委託解除を通告しています。また、荷主側(元請け)に近い運送会社では、多くの運行業務の中から2024年問題をクリアできる自車運行を選択出来ますが中小運送事業者への多重下請(中抜き構造、ピンハネを増やす)はさらに拡大するように思います。一方給料に占める時間外手当の割合が高い中小事業者は、経営体力等の面で廃業・倒産が懸念され、逆に荷主側の物流コスト増に繋がるように思います。

EC(BtoC)物流の拡大で、大手宅配事業者ではラストワンマイル(主に消費者)の翌日・翌々日配送のエリア変更(従来のDay+1~2)が始まっており、今後は地方エリアを中心にさらに配送所要日数が延び、料金も再び上昇傾向に入りました。また、国土交通省が高速道路での大型車両の速度規制緩和(東京~大阪間で1.5時間程度)を検討していますが、現状が過剰サービス水準であり、物流に負荷を与えていることに消費者自身が気が付けば、ドライバーの安全を犠牲にせずに出来る諸施策を優先すべきだと考えます。

本当に消費者が必要とする日配品(牛乳など日持ちがしない食品など)、生鮮食品なども、文化の違いから日本以外の国の殆どは品切れも許容されていますし、賞味期限なし(消費期限のみ)商品、1ロットの大型化、冷凍技術等でカバーできていますが、日本人の国民性が受け容れの障害になっている面も否定できません。今から40年以上前は24時間営業、元日営業は殆どなく、日曜日店休なども当たり前でしたが、それが原因で餓死に至ったことは無かったと記憶しています。つまり、利便性の裏側で企業間競争の名の下で無駄なコスト負担を交渉力の弱い最前線の運送会社に強いる中間流通が行われてきたこと自体に、今一度しっかりと目を向けるべきではないでしょうか。