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Coupe du Monde de la Pâtisserie 2023

2023年08月11日

パティシエ・コンクールの最高峰である「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」の2023年大会では、50カ国以上の国が参加する中、16年ぶりに日本代表チーム(鈴鹿成年氏、髙橋萌氏、柴田勇作氏)が優勝、シルバーはフランス、ブロンズはイタリアが獲得しました。その競技内容は、飴細工、チョコレート細工、氷彫刻、シェア・デザート、レストラン・デザート、フローズン・デザート、フローズン・ロリポップといった、パティシエの技能・英知の結集された大会だそうです。

2023年のテーマは「気候変動」で、日本チームは徳島県産の「木頭ゆず」を使い、お菓子作りを通じて地方再生に貢献したいとの思いで参戦したそうです。農地所有適格法人株式会社黄金の村のHPによれば、四国のチベットと呼ばれる「剣山(つるぎさん)」の南麓に位置した徳島県・那賀町木頭地区(旧木頭村)で生産されています。また、木頭地区は「標高300~500mの山々に囲まれた盆地」「年間降雨量の多さ」「激しい寒暖差」などの環境が栽培に適しているそうです。

同じ徳島県では「葉っぱビジネス」と呼ばれる勝浦郡上勝町の取り組みも良く知られています。個々の品目に付加価値をつけて市場に求められる物を売るために料理に彩りを添えるつま物商品群を生産者が木を植えて育て、それらの木々から収穫したものを葉の表裏を何度も拭いてきれいにしたうえで、同じ大きさの葉を10枚セットにし、美しく見えるようパックに詰めて販売しています。また、あまりにも人気が高いので、ITシステムを早くから導入して相場を見ながら出荷しているため、他地域と比べて単価が高く、更に1種類につき1人の生産者しか出荷できない(チャンスは3回、指定時間以降は解除)早い者勝ちシステムが導入されており、生産者の生産意欲向上が図られています。