オフィス鴻

Drヘリへの信念と信頼

2023年09月03日

日本経済新聞の3月26日版に、1995年に何者かに銃撃された元警察庁長官の国松孝次氏が2003年から「救急ヘリネットワーク(ヘムネット)」の理事長に就任された記事が掲載されていました。就任を受託した理由は、都内で発生した事件直後に救急搬送された病院の救急医療執刀医から「あと1時間搬送が遅れていたら救命できなかった」と言われ、入院治療中に「地域によって命に格差があるのはおかしい」と自身の経験から思ったからだそうです。そして、2007年に「ドクターヘリ特別措置法」が議員立法され、2022年に全都道府県に56機のドクターヘリ導入・運航が実現しました。編集人も鹿児島大学病院での入院治療中に何度もドクター・ヘリでの患者搬送を目にしました。また、「ドクター・カー」も三次救急を担う大学病院等に配置され、「空飛ぶ車での救命救急」も近い将来には実現することでしょう。

元警察トップという国松氏の強い意志、140名の推進議員連盟、活動資金を拠出する企業の協力があってこそ結実したのだと思います。もう一つは、ご自身自ら各所に頭を下げてお願いに上がり、実務は中堅・若手を信じて任せたことです。信念に基づき周囲を巻き込んでいくお人柄と、組織を有機的に動かすためのご自身の役割(物事を動かすツボ)への認識が素晴らしと感じました。

話しは変わりますが、WBCで日本の監督を務めた栗山氏が、決勝戦でのダルビッシュ有選手と大谷翔平選手の起用について「正面から向き合い、相手を信じた」とのコメントが非常に印象に残っています。日本や大リーグで活躍している日本代表選手の起用に関しても、監督と選手の間で相互信頼関係ができていたのだと思われ、さまざまな意見はあるにせよ素晴らしい試合の連続でした。監督、選手ともに自分の役割を理解した上で能動的に動くことが出来る組織を作り上げることは、一般企業にも当てはまると思います。