レプリコンワクチン
2025年02月04日
厚生労働省が2024年10月から開始した定期接種用コロナワクチンとして使用しているレプリコンワクチン(製造元;Meiji Seika ファルマ社)について、「薬事承認にあたっては、動物試験や臨床試験の結果に基づいて安全性が審査され、既存のmRNAワクチンと比較し、安全性に大きな差異がないことが確認されています。さらに、薬事承認で得られた有効性・安全性の知見を踏まえて審議会(厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会)で評価し、定期接種において使用できることとされました。」と異例のプレスリリースを行いました。もう少し詳しく調べてみると、これまでにレプリコンワクチンを受けた方から他の方にワクチンの成分が伝播するという科学的知見は発表されておらず、その自己増殖性から接種を受けた人から感染すると言った情報が拡散して、8月に日本看護倫理学会もその安全性を疑問視する緊急声明を発表したことにたどり着きました。
一般社団法人日本看護倫理学会のHPには、「レプリコンワクチンの導入に関してはさらなる研究と長期的な安全性データの収集が必要であり、拙速にレプリコンワクチンを導入することには深刻な懸念を表明します。」との声明文が掲出されています。問題は科学的検証をできない一般人が誹謗中傷の対象として接種者に対して医療機関や美容院でヒトからヒトへの感染可能性があるとして入店禁止措置を取ったことにあると考えています。これまでもコロナワクチンに対する反対意見・団体はありましたが、国は希望者に対してのみ接種を実施しており、根拠に乏しい一般人のパニック的行動が伝播したことにあるのだと編集人は考えています。
厚生労働省側も日本看護倫理学会に対して名誉棄損で訴える方向にあったようですが、何時の間にか接種者に対する差別的行動は収束したように思われます。匿名性を隠れ蓑にして他人を誹謗中傷する行為に対しては情報開示命令や損害賠償請求が認められるようになり、逮捕に値する思い付きの行動は現に慎みたいと思います。