オフィス鴻

ホテルの朝食付プラン

2023年12月05日

ちょっとしたブームのホテル朝食付きプランについて考えてみました。出張時のビジネスホテルでは、ごはん、みそ汁、漬物類などの簡単な朝食が原則ビュッフェスタイル(宿泊料金にインクルーズ)で付いていますが、原価率を調べたものの公になっているものはなく、一般的なビジネスホテルでは10%程度、ビュッフェスタイルでは30%を超える(廃棄ロスが増える)こともあると想定しています。

つぎに、日本の独立系観光ホテルなどでは、函館の複数のホテルで「朝食メイン(いくらの食べ放題、豪華版など)」のプランが人気沸騰しているそうです。朝食の原価率が100%を超えても宿泊客以外の利用を前提としていないため、集客効果(客室稼働率)がADR(平均客室単価)上昇に寄与するそうで総利益の視点では経営的に成り立つそうです。これも、ホテル側からすれば宿泊客がホテルに替わってSNSで宣伝してくれるため広告費を掛けずに済み、宿泊者にとっては朝食そのものが旅行目的(コンテンツ)になった差別化の一例でしょう。

また、ラグジュアリー系ホテルでは、ターゲット層(お金を使ってくれる顧客にフォーカス)が異なっており、3千円程度での朝食提供が多いです。そのほか、リゾート系ホテルでは一般宿泊客にはバイキング方式で、スィートルームクラスの宿泊客へは別の場所(施設内レストラン利用や限定フロアなど)やルームサービス方式で提供するなど、販売価格帯それぞれの特徴を打ち出しています。ちなみに、編集人がホテルレストラン経営に参画した時はレコメント(Today’s Special)を重視していました。海外では、朝食を含めてホテル外のレストラン・飲食店で食事するのも普通ですから、日本の夕食・朝食付プラン(山間部でもマグロの刺身が出ますよね)も今後どのように変化していくのか、海外からの旅行客に喜ばれているのか、非常に興味深いものがあります。