オフィス鴻

地方への移住

2024年03月12日

都会から地方へ移住(Iターン、Uターン)することは、豊かな自然の中で暮らして都会でのストレスが減少するなどの良さがある半面、地元に溶け込めずに1~2年程度で戻られる方も多いようです。また、都会と異なり、その地域の一員としての役割を求められることが多かったり、その土地特有の風習・習慣を理解して受け入れる努力が欠かせないようです。そのほか、仕事自体が少なく自力で生活するにしても都会や地方都市とは異なる人間関係を煩わしいと感じることも、定着できない一因としてあるように思います。

某TV番組に地方での生活を楽しんでいる方を取材した番組があります。一視聴者としては気楽に観ることが出来ますが、なぜか人間関係で躓いているという話は出てきません。おそらく、何らかの方法で地元に溶け込めるコツのようなものがあり、それが奏効しているのだと思います。例えば、人間関係で言えばコミュニケーション能力に長けていて、地域活動に積極的に参加している方、ご夫婦であればもともとその土地に地縁や縁故のある方、優れた技術(工芸、飲食など)を持っていて地元経済に貢献できる方などが、移住に成功しているような気がします。もう一つ付け加えると、これは都会生活や地域コミュニティでも良くありますが過去の生活(定年前は大企業の管理職であったなど)と比べて無意識を含めてマウンティング(いわゆる上から目線)する方は、だんだん仲間から外れていくなどです。

編集人も海外移住を目指していた1人ですが、車の運転ができない(免許証はありますが、病気の関係で他人に迷惑を掛けたくないので自分では運転しない)ため、現居住地の近くで新たな住居を探す程度のことになるでしょう。よくあるのは「定年・早期退職等のあとは飲食店(蕎麦屋が多い気がします)を営むのが夢」という話ですが、日本では飲食店の半分は5年以内に廃業するのが実態だそうですから、老後の生活設計に「地方移住」を考えるなら、それなりの準備と覚悟が必要だと感じます。