オフィス鴻

日本独自の技法(クラフト)

2023年06月16日

最近、日本各地で職人の方々が新しい取り組みをや商品開発を進めています。例えば、酒造(日本酒・地ビール)、その土地で蔵や樽に長年住み続けている微生物がいない作れない発酵食品(醤油・味噌など)は「手作り」という点でクラフト(craft;技能・技巧)と呼べそうです。約10年前の資料で恐縮ですが、日本政策金融公庫「農業の6次産業化に関するアンケート調査結果では、「農家の直接販売による主導的価格決定と利益率向上」が農水産物の生産拡大につながり、今後日本が進む農水産業振興の方向性の1つだと思います。

一方、商品の差別化・ブランド化、事業に必要な人材の確保、マーケティングに基づいた商品開発など、付加価値を高めた唯一無二の生産物流通は農業・漁業者の所得向上を促しています。事業の軌道化までに解決すべき課題や事業計画立案に適切に落とし込む作業は、主に大消費地での企業経営実務に携わっていた方や、地元の税理士や金融機関などの支援を受けながら、後々の企業経営(労働者雇用等、組織化など)まで考慮しておくことも不可欠だと思います。

上記以外でも、今や日本の代表的文化として日本食やサブカルチャーが世界から注目されています。徹底的にこだわり抜いたり、他の良いものを取り入れ挑戦していくことで、その場所でしか作れない世界に1つだけの商品を日本の気候、風土、人間性などの相乗的効果で育んでいくものだと考えれば、日本人自身が日本をもっと良く知ろうとする意識と行動が大切だと感じます。