オフィス鴻

スワップボディ・トラック

2024年04月15日

特殊運送車両の中でも鉄道コンテナ専用運搬車両や荷主専用コンテナ車両は、そのシャーシ形状(コンテナ固定装置)から他の用途に活用することは意外と難しい面があります。編集人も大型物流倉庫の建設・立ち上げに関わった経験が何度もあり、基本は1階ホームをできるだけ出荷用のフリースペースとして出荷商品が滞留しないように利用できること、入荷・入庫は取扱商品構成にもよりますが極力エレベーター(昇降機)を使わないこと、フリーロケーションやフリースペースの確保・活用など、物流効率化対策を講じていました。

また、昨年のジャパンモビリティショーでは、スワップボディと呼ばれる荷室載せ替え型架装メーカーが出展して運送2024年問題やドライバー不足などに対応できることをアピールしていました。従来型と比較して基本コンセプトは運転業務と荷役業務の分離に軸足が置かれていますが、実際の導入では先述の課題クリアのために広大な敷地を消費地近郊に確保すること、積込・荷卸用大型フォークリフトや広い積替スペースが必要で納品先の庭先条件整備(納品方法等)が欠かせません。高速道路網が拡充してきた首都圏でも、納品先から離れた郊外拠点からの出荷では走行距離・消費燃料・拘束時間等に対する効果は限定的だと思われ、中型車(2t・4tクラス)配送が多い日本での普及にはまだ時間を要すると考えています。

とは言え、物流2024年問題への警鐘が新たなサスティナビリティ(事業継続)への入り口として荷主や消費者に認識されてきたことは大きな進展でしょう。実際にコストコの店舗では納品ドライバーは一切バックヤードへの入構が禁止され、専門の作業員が荷卸作業を行うアメリカ型の運用を行っています。ただ、日本の小売業は消費者の多頻度少量購買(生鮮食品等のストックは長くて1週間程度かと思われます)に合わせたオペレーションが主流ですから、今後は中間流通全体での俯瞰的検討が不可欠でしょう。