無許可有償旅客運送
2025年04月20日
日本の道路運送法では、国土交通省から許可を受けていない車両(白ナンバー)で旅客を有償輸送することは一部の例外(ライドシェア・タクシーの区域外営業など)を除いて禁止され、処罰の対象となります。貨物自動車運送も原則同じで、引越繁忙期等は届け出をすればレンタカーの使用が認められています。判りやすく言うと、営業ナンバー(通常は緑色のナンバープレート)が交付されていない車両で料金を受け取って旅客を輸送してはならないということです。業界用語では「べっぴんさん(白粉(おしろい)を塗っているからが語源だそうです)」とも呼ばれ、空港などでの送迎バースで違反を摘発するケースが多いようです。
実際、2024年問題としてドライバー不足問題が社会問題化していましたが、一足先にタクシー業界はアプリ配車機能を取り入れ、バス業界は新型車両と処遇改善でドライバー不足が若干ですが解消してきたようにも思えます。しかし、ドライバー不足の根底にあるのは供給過剰・長時間労働・処遇の低さであり、営業車両は必ず運行管理者やメーター検査、二種免許取得費用などコストがかかっています。白タク(白ナンバーの違法タクシー)がタクシー業界にとってもドル箱(長距離運行が見込める)の空港で大手を振って闊歩している状況は、消費者にとっても無保険車に乗るようなもので万が一のときに十分な補償が受けられなくなります。当然、メーターもついていませんから所得申告も行わず、料金トラブルが発生する可能性があるのです。以前、東南アジアにスピードカー・タクシーがあると聞きその内容を探ってみると、勝手にメーターを改造して主に観光客に高額な料金を支払わせるものだと教えてもらいました。
編集人は公共交通インフラプラットフォームを既存のマッチングシステムと異なる視点から研究・企画開発しています。現在のタクシーアプリ配車は間違った位置情報が登録された経験が2回ありましたが、最近はドライバーと直接通話できる機能が追加され徐々に使い勝手が良くなっています。