オフィス鴻

物流事務職の労働時間

2024年04月23日

働き方改革法の猶予期間が終わる「物流2024年問題」では、編集人なりの考えを綴ってきました。タクシーAI配車や自家用車両(5台以上)にアルコールチェックが義務付けられるなど、ここ数年で車両や免許制度に関わる国土交通省の行政対応が大きく変化しています。また、NEC、富士通、NTTデータなどがAIや量子技術による物流効率化事業へと参画、荷主の物量変動に合わせた独自の共同配送・積載率向上・車両台数削減などのサービス提供を始めていますが、ドライバー(車両)不足、荷主への勧告、積載に関する事項がメインで、運送事業者の収益性と原価計算に大きな影響を与える事業所管理者(配車職、事務職、点呼要員等)の人件費については殆ど触れられていません。

今回のAI配車はミルクラン共同配送と帰り荷がメインとされており、編集人が共同配送実証実験を行っていた30年前と異なるのは、荷主側の物流部門システム化が進んだことです。優秀な配車担当者がおり元請営業(下請けへの中抜き)ができる運送事業者、および今なら絶対に許容されない貨物運送事業法・道路運送法の違法行為(最低賃金、残業未払い、過積載、長時間労働、名義貸し、白ナンバーなど)をしている事業者が闊歩しているのが普通の状態でしたが、東名高速で発生した2件の重大事故(東京用賀の本線上で起きた飲酒運転衝突死亡事故、静岡で走行中のトレーラーの車輪が外れて国道車両運転者を直撃死亡した事故)、福岡での公務員による飲酒死亡巻き込み事故あたりから世論が法令違反に対する潮目が変わった時期だと感じています。

物流事務職の中には、最大月間40時間程度の時間外手当(残業代)を生活給として捻出するために、コアタイムの生産性を落とす、実質的なドライバーとして働く者も多くいます。なぜなら事業管理が優秀ではない管理者の下で時間調整することは簡単で、この管理費部分(3~5割の削減目標)にもぜひ目を向けて頂きたいものです。