オフィス鴻

運転手不足の解決策(2)

2023年03月10日

日本経済新聞社会面に、関西が本社の運送事業者の談話が良く出ています。編集人は現社長(二代目)と15年ほど前にお会いしました。メインの長距離路線では他社より1~2割高い運賃を収受し、最新型トラックの積極導入と給与水準の高さから、運転手不足とは無縁の運送会社でしたが、最近は2千台を超える規模に急成長しており、ドライバー・管理職の質が落ちたという声も耳にします。また、百貨店・レストラン・洋菓子店向けショーケース配送設置がメインの運送会社では、水平測量機器、水回りや電気工事のノウハウを持つマルチ人材を育て、その専門性ゆえに安定した業績を上げている運送会社もあります。そのほか、千葉の運送会社では、会社が高級外車を従業員に貸し出す福利厚生を導入したところ、車好きの若者の応募が増え、面接日には長い行列ができるほどだそうです。

経営者側の視点では、運転職の適性を見極める面接・採用力がないと、新人採用・教育費用(概ね50万円程)以外に、事故費、短期離職などの手痛いリスクを負います。また、荷主側から見て「代替の利かない運送業者」であり続けることは、適正料金交渉ができない荷主には一時的な売り上げ減少を恐れずに撤退する経営判断が選択でき、営業・管理体制の構築・運営、事業所管理者を含めた従業員教育の実施による好循環ループが期待できます。

今後は、事業所運営(管理者能力の高さ)により運転手不足の緩和、特殊技術・営業力や、適正附帯業務収入収受など高い経営力との兼ね合わせ次第では、技術・営業能力と提供価値の高い運転手の賃金水準上昇余地がある一方、限られた運転業務しかできないドライバーの賃金は増えないという二極化が進むと予測しています。