オフィス鴻

運転手不足の解決策(3)

2023年03月13日

国民生活に於ける重要な役割を担う運送事業では、2024年問題(労働時間規制)をクリアできない運送事業者の退場によりトラック物流網が破綻すれば、発荷主側・着荷主側にも大きな影響が出ますが、多くの中小運送事業者が生産性に基づく処遇と公平な労働分配の反比例する矛盾点を抱えながら安全性を高め、運転手賃金上昇に結び付けるのは現状では至難の業でしょう。

また、運転職不足(離職)の主原因が5K以上に、管理者との人間関係に起因する「担当業務の不公平感排除(役得・我儘)」と「配車の公平性開示(賃金分配)」にあると編集人は思っています。処遇は労働時間ベースでの給与支払(時間外勤務など)が法的根拠である以上、高生産性人材ほど作業時間が短く、相対的に給料が少ないケースが数多存在します。もちろん、担当業務の違いはあれ、運転職の恣意的な無駄な残業削減などは事業所管理者次第で解決可能な問題でもあります。

少し難しい管理手法ですが、統計学の累積総体度数を用いたローレンツ曲線とジニ係数を用いると、「偏り」と「不均衡さ」を数値で可視化できます。全体を俯瞰した人事制度(賃金規程)の一部に組み込んだ形で改善施策を継続的に行えば、その効果を可視化することもできます。編集人が現場でよく耳にしたのは、ドライバーが不満に思っていることを伝えても、管理・監督職が、他責(例えば給料は本社が決めるという、常套の逃げ文句など)傾向が強いことです。また、その場限りの対策として、就業規則への賞罰規定抵触行為である承認を得てない賃金運用は、全体の公平性を損なう悪循環が生じます。例えどんな事情があるにせよ、正規でない慣習的賃金運用を行うことは、問題の顕在化が全社へと影響を与えます。よって、事業部門・管理部門が一体となって複数の給与指標・評価軸などを定期的に確認する仕組みを構築することが重要になります。