オフィス鴻

2024年問題への政府認識

2023年03月28日

昨日、衆議院予算委員会で公明党の「何も対策を講じないと物流の停滞が懸念される(中略)」との質問に対して、岸田総理大臣は不適切な商慣行の是正に向けた対応の加速、物流デジタル化・モーダルシフト推進による輸送効率化など、「近日中に新たな関係閣僚会議を設置、開催し、緊急に取り組む施策を取りまとめる」という旨の答弁を行いました。また、公正取引員会が優越的地位乱用違反行為があった13事業者の社名公表(佐川急便、丸和運輸機関など)はまだ記憶に新しいところです。

編集人は、他の識者が2030年に30%以上の荷物が運べないと予測している一方で、一般貨物自動車運送事業の「労働環境の改善」を実現する適正運賃の収受、物流現場での作業軽減(手作業・待機時間)は殆ど進んでいません。長時間勤務常態化に対する労働時間短縮だけが医療分野、飲食業、宿泊業などと共にクローズアップされた形であり、具体的な改善施策実施を先延ばしした結果が人材不足問題を増長しただけと考えています。また、時間給ベース賃金を採用する運送事業者は、労働時間減少が優秀なドライバーの賃金減少(月収)招き、運転手不足は更に進むとも予測されます。また、低賃金問題の根底には労働者側にも改善すべき点があり、まずは標準労働対価をベースに月5万円程度の賃金増加(労働分配率からの逆算で1日5千円程度の運賃引上げ)に向けた人材育成と適正運賃収受が最優先施策だと考えます。

また、大消費地への長距離生鮮品輸送が一番影響を受けると予想される一方、EC取引で主に個配を担う個人事業主がインボイス制度導入が契約更新条件となれば、ここでも影響が出てくるでしょう。今後の国の動きに注目したいと思います。