オフィス鴻

ABMの有効な活用方法

2023年06月06日

1994年頃米系大手コンサルティング会社とABM(actibity based management:活動基準管理)の実証実験に参加しました。事務を含む作業単位コストを計測するABC(actibity based costing:活動原価基準管理)、ABMによりコスト削減(機能簡素化や時間短縮)を行う手法ですが、最近ではABMはターゲット顧客を絞り込み集中アプローチするアカウントベースドマーケティングの方が一般的に知られていますね。

実際の現場では、ストップウォッチ・工程表で計測して得られたデータから作業単位毎のコストを算出して改善を進めるのですが、アイドルタイム(作業していない時間)が社内に数多く存在することが判明しました。例えばタバコ休憩(最近はあまり耳にしません)は情報交換の場として業務時間に含めるのかなど、属人的な判断に頼らざるを得ない面がありました。また、個人単位の業務処理能力の違いや、固定費・半固定費・変動費などへ分解する作業、継続的な膨大なデータ収集・分析は容易ではなく、生産性向上効果を人事評価にどのように反映するのか(指標と配分)などたくさんの課題があり結果ました。最終的に機械化やシステム導入効果などとの比較、必要な計測は年2回程度に抑え100%の数値を追うことはせず、あくまでも簡易指標として使用するところへと落とし込みましたが、現在でもIT技術の進歩に併せてリソース・ドライバーとして他の手法と組み合わせて使われています。

さて、主に製造業や物流業界でIT技術と生成AIを次世代管理手法に組み込んだ活用方法が改善の理に適っていると考えています。特に物流事業のうち、運送部門はアイドルタイム削減の宝庫だと編集人は認識しており、運送2024年問題を解決する上で評価軸の1つとして活用できるツールではないでしょうか。