オフィス鴻

S.RIDEの戦略

2024年06月10日

本年3月からタクシー配車アプリの1つであるS.RIDEが、東京23区・一部の都下でアプリ配車専用車の実証実験を行っています。既にTAXI GO(日本交通グループ)が中心となってタクシー事業者が運営責任を負う形でのライドシェアが地域・時間などの諸条件付きながら開始されており、ソニーグループが中心となって進めているS.RIDEはビジネスとして少し出遅れ感があることは否めません。これまでは、TAXIGOが先行する形でアプリ配車が普及してきましたが、特定の時間帯(夜間)・天候(雨天など)では乗車手配することが出来ないことも多く、東京近郊で1万台程度の車両を有するS.RIDEの方がアプリのDL数が少なく手配しやすいと巷では言われてきました。

またTAXIGOでは、次々に新たなシステムを導入してきており、例えば当初は車種指定・タクシー会社指定の機能がメインでしたが、最近は乗務員評価アンケートや優良乗務員指定(別料金)、優先配車機能(別料金)、さらにチップ制導入などが相次いで導入されており、タクシー乗務員のレベル向上や処遇改善の原資として活用されているようです。その他にも、事前登録は必要ですが目的地に着くとモバイル(GOPAY)で自動決済されるため、料金トラブルの防止や現金管理業務の煩わしさから解放されるメリットも大きいと思います。一方で、電話による配車では10分以上繋がらないことも多くなっており、あくまで想像の範疇ですがその理由が人員不足または業務効率化の影響かと感じます。

先日、S.RIDEの位置情報システムを開発した企業担当者(英国)とWebで情報交換しましたが、アプリ配車アルゴリズムに三次元位置情報(例えば、建物の地下・高層フロア)を加える研究を進めているとのことでした。今後、空港や鉄道施設などでも現在より詳細なサービスが提供されるようになれば、大きな荷物や子供を抱える方や車椅子使用者専用の自走式ポーター(古い言葉ですね)の進化版などが当たり前に稼働するように感じます。