オフィス鴻

生かされている意味

2024年03月02日

劇団を主宰しながら、脊柱狭窄症により両足が不自由になった三宅裕司氏のコメント(出所不明)に、リハビリ中の心の苦悩から「自分は何のために活かされているんだろう」という言葉に共感できるところがありました。特に、多くの方がテレビなどでご存知の方ですから、入院リハビリ中も一般患者とは異なる意識があったようです。大概の場合、入院してから少し症状が改善して来ると、つぎは自分で用を足す(トイレに行く)ことから始まり、車椅子や歩行器を使って自力で移動できるようになりたい、そしていつ退院できるのかを知りたいなどの欲求が芽生えてきます。また、相部屋では他の入院患者さんと医師・看護師等の会話が聞こえてしまいますが、中には病気のせいか乱暴なものの言い方や、医療関係者の指示を守らず勝手な行動をとる方も少なくありません。

改めて編集人自身のことを省みると、もしかしたら認知症の前段階にあるのかと思うほど記憶が飛んだり物忘れが増えたりしていたので、作業療法士の先生に何度か高次機能障害の検査をして頂きましたが、検査結果に異状はなく若年性認知症等ではないとの判断で少しは安心しています。最近では初期段階のアルツハイマー型認知症薬「レガネカブ」も日本で認可されましたが、当初は厚生労働省が予防啓蒙活動をしていたものの、昨年の国会で成立した認知症基本法により最近は多様性(ダイバシティ)との共生へと政策の方向性が変化しているように感じます。ただ、自分の病気により迷惑をかけているという罪悪感によく似た感情が沸き上がることはしばしばあり、同居家族への気遣いなどが精神的負担になっていることを言葉にできないもどかしさもあります。

なお、憲法第十一条に基本的人権の尊重が謳われていて、世の中の流れが大きく変化していることは最近特に感じますが、賛成者ばかりとは限りません。また、企業側も若手を採用したいのが本音でしょうし、自分で出来ること(企業への外部からのアドバイス・業務支援、在宅コンサルティング、kindle出版、コラム執筆など)をしたいと考えています。