オフィス鴻

身体障害者のQOL

2024年03月02日

以前のブログで、健常者による身体障害者に対する差別的発言や挑発的行動について綴りました。編集人も身体障害者となって感じたのは、できるだけ健常者の邪魔をしない生活方法を選択して、可能な限り自力で周囲の方に迷惑とならないよう行動していても、健常者の理論を振りかざす攻撃的な人(殆どが高齢者)が存在することです。例えば、路線乗合バスは身体障害者手帳を提示するとバス会社のご厚意で半額で乗車できますが、始発停留所を利用する場合、混雑時などは可能な限り次の便(20分後くらい)を待って優先席に座ることにしています。止む無く途中の停留所(通院時)から乗車する場合には、乗車時に他の方より10秒ほど時間を要するため、無用なトラブルを避ける意味でも極力タクシーを利用することにしていますが、一部の個人タクシーでは障害者割引をお願いしたとたんに態度が変わる方もおり、最近は専ら同じ法人タクシー会社を利用させていただく(都内なら日本交通など)ようにしています。

また、SNS等では混雑により車椅子でのエレベーターの利用が難しい商業施設があることや、公共交通機関乗車時に後ろに並んだ乗客に舌打ちをされるなど、若い身体障害者の声が発信されています。編集人も現在地元の行政を通じて電動式車椅子を利用する方向で検討していますが、障害者の中には突然体調が大きく悪化する疾患(編集人も同じで難病疾患に多い)を抱える方も多く、極力通院等の最低限の外出に留めるなど周囲に迷惑を掛けないよう生活していると思います。

その他にも、障害者の働き方へ一定の理解を示して頂ける企業も増えていますが、特に障害者全体の6割を占める精神障害者の方は、障害であることをクローズ(一般応募枠)していることも多いようで、法定雇用率引き上げと共に企業や社会に必要とされる働き方への環境整備にはまだ時間がかかるでしょう。つまり企業とともに成長・発展できる「雇用の質」が上がることで、社会の一員として前述のような誤解や差別を受けなくて済む共生社会へと少しずつでも替われば、自ずと長期就業につながると感じています。