オフィス鴻

難病と入院治療

2024年05月31日

涼宮ハルヒ役の声優である後藤邑子さんは2012年頃に自己免疫性疾患の1つである全身性エリテマトーデスにより一切の仕事をキャンセルして入院・療養治療をしていた時期があったそうです。編集人が罹患している脳内神経細胞に悪影響を与えるMNDA(N-メチル‐D‐アスパラギン酸)型グルタミン酸受容体という抗体による自己免疫性疾患(日本では90%以上が若年層の腫瘍がある女性)で高年男性は約300万人に1人程度と言われ、ともに完解方法が無い難病と言われています。現在はMNDAの存在と極めて特異な症状および緊急避難的な治療法(ステロイド、血液製剤投与等)が2007年頃から脳神経内科領域で知られるようになり、2015年頃から日本では鹿児島大学、岐阜大学、福井大学、北里大学などで本格的な研究が進められています。

編集人は、ちょっとしたストレス(接触・転倒、点滅する光、騒音、心的負担など)が過度な振戦(けいれん)症状を引き起こすため、入院中・自宅療養中を含めて非常に気を遣いながらの生活が既に5年近く続いています。特に入院時は大きないびきに悩まされたり認知症を発症した患者さんが騒ぐことも多く、5時間の血液浄化治療(血漿交換、7回)後は体力的にも精神的にも相当の負担がかかります。コロナが5類扱いになってから半年が過ぎ病室内での面会が可能になりましたが、血液浄化により免疫力が非常に落ちた状態(2年前は院内クラスターでコロナに罹患しました)にありますので、他患者への配慮という点からもお見舞いではトラブルが起きない常識ある行動をしていただきたいと感じます。

また、最新の研究では、MNDA型グルタミン酸受容体抗体以外にも様々な症状を引き起こす抗体の存在が明らかになってきており、これまで精神疾患と考えられてきた双極性障害なども自己免疫の暴走が原因ではないかと言われています。もし病院で原因・病名不明と言われた時には可能な範囲(PC・スマホ等)で似た症状を検索することも有効だと思います。