オフィス鴻

Coffee Time(Octopus)

2023年09月21日

編集人は、欧米の一部地域では「悪魔の魚」として忌み嫌われるタコ(Octopus)との印象が覆る日本経済新聞の特集記事に目が留まりました。元々欧州では地中海沿岸がタコ食の文化圏で、フランスでも2017年頃からギリシャ料理がブームになり、2021年の記録的豊漁で一気に食の普及に拍車がかかったそうです。また、フランスパリの老舗レストラン「タイユヴァン」でもタコを使ったアラカルト料理が提供されており、なぜタコがフランスで受け入れられたのかは、そのエキゾチックさ、ビジュアル、健康志向、食感などが背景にあるのだと言います。

また、日本はタコの世界一の消費国ですが、輸入されるタコはアフリカ産(モロッコ産、モーリタリア産で輸入量の75%)が多くを占め、身近な食材として日本の食卓に上っています。例えば、おでん、たこ焼き、唐揚げ、酢だこ、寿司ネタなどが代表的な食べ方でしょうか。さすがにフランス料理のイメージはありませんが、シンプルな味わい(甘味)と独特な食感なので、いろいろな料理法の工夫ができます。

その他にも、日本各地にはタコの関する伝説や蛸地蔵、蛸薬師などの信仰対象になっていたり、佐賀関半島にある早吸日女神社(創祀は紀元前667年)ではご神体を大ダコが守っていたという伝承も残っているそうです。その奇妙で神秘的(?)な姿形故に、崇められてきたのかもしれませんね。