オフィス鴻

コンサルティング企業

2025年04月27日

編集人が初めてコンサルティング・ファームと一緒に仕事をしたきっかけは、32歳の時に構造改革を目的としたある社内プロジェクトのメンバーになったことにあります。当時は現在のような戦略系コンサル企業は少なく、大手数社と個人事業主に近いコンサルがいる程度でした。そのコンサルタントは編集人が学びたかった海外でのMBOを習得された方で、くだらないと思われようがお構いなく毎回たくさんの質問を投げかけ、少しでも自分自身の糧にしようと必死だった記憶があります。当時発刊されていたプレジデント社のMBO関連の書籍を読み漁りましたが、これまで聞いたこともないような言葉や用語が多く、体系的な学習の重要性を身に染みて感じていました。

しかし、実際にコンサルタントが社長命令で社内に入ってくると、殆どの従業員は言われたことだけをやるようになり、コンサルタントから吸収すべきものを追求する従業員は10%にも満たなかったような記憶があります。簡潔に言えば、「社長命令だから致し方ないな」という空気が社内のあちこちに蔓延していたのでした。もちろん、士気を高くして働く従業員もいましたが、やはり上司の影響が色濃くでている印象でした。コンサルタントの指摘は最もで有効性が高いことも多いのですが、特に現業部門では「やる気」という定性的だが非常に重要なものが次第に遠く感じられるようになりました。結果的に背面服従となるケースが増え、コンサルタントから「有用性のある知識・思考を求める姿勢」が無ければ企業風土を変えていくことができないと思ったものです。

またコンサルタントにも2種類の方がおり、➀常にコミュニケーションを大切にされる方、➁成果を挙げるために一方的にKPIを押し付けるタイプの方です。編集人は20年前から仕事に役立てようと、親族名義で顧問・アドバイザリー業務を中心としたコンサル系事業会社を立ちあげています。そして名刺には「アグリゲーター」と入れ、得意先従業員が最速で最大の成果が出せるようサポートに努めています。