オフィス鴻

ユニクロ柳井氏の発言

2024年12月04日

日本テレビがファーストリテイリング創業者柳井氏との単独インタビューでの発言内容に対して色々な方々がコメントしています。報道番組等も編集で偏りよくありますが、全体感と少し離れた視点で一部を切り出す番組構成となりがちなことは良く知られていますね。今回も、柳井氏が伝えたい核心の部分は日本の国力が様々な視点から見て衰退しているのではないか、今後日本はどのような方向で進めばよいのかと言う危機感のように編集人は感じました。その中でも労働人口の減少、所得の相対的低下、知的能力不足など、海外で成功している事例と比較して日本が遅れている部分をどのようにグローバル化が進む社会の中に取り込んでいくのかが急務なのだとも理解できます。

特に一部で取り上げられていたのは、昨今の急激な円安傾向で円の価値が下がり、また30年間は賃金上昇率が非常に低かったことで円の価値が1995年と比較して1/3程度にまで減少していることをから、実際の年収は200万円台と考えられると述べられていた点です。日本経済がデフレからインフレ傾向へと進みつつある中で、人手不足を補うために賃金が上昇している側面はあるにしても、世代間での考え方の違いが既得権益のような形で世代間格差を生んでいると言う事実もあると考えています。実際に編集人の勤めていた企業でも、つい3~4年ほど前は余りにも業務効率性・生産性が低い従業員も多く、恐らく現在でも時間外勤務手当欲しさにコア勤務時間に集中して仕事を終わらせようとしない従業員が相当数いることでしょう。

そのように考えると、日本の文化等が好きで日本で仕事をしたいと言う優秀な人が海外からくれば、必然的に生産性が高く労働価値の高い研究職・経営者が来ることで、少数精鋭軍団が日本全体をけん引していくことも可能になると思います。また、日本の良さと言われるサービス水準の高さも、それに対する適正対価が支払われるようになれば国民の意識・格差も変わってくると考えています。