オフィス鴻

新たな経済政策

2026年03月24日

2026年度予算には、約21兆円の総合経済政策が盛り込まれています。昨年から続いている円安傾向から輸出を中心とした製造業の内部留保は多額にもぼっていますが、一方で輸入品(特に食品・石油等)価格は相対的に上昇しています。編集人が知っている限りでは、➀LPガス・水道料金等の減免、➁おこめ券を始めとした電子クーポン等の配布、➂電気料金・ガソリン価格等への補助、子育て応援金給付、そして絶対に見逃してはならないのは⑤社会保険等に於ける年収の壁の見直しがあります。特に⑤は国民全体の公平性の観点が欠けているように感じられる項目です。

ここで敢えて公平性を加えたのは、全ての政策を実施するためには必ず税金・社会保障負担とセットで考えなければならない点です。よく引き合いに出されるのが第3号被保険者制度で、1985年に当時の家庭モデル(夫が働いて、妻は専業主婦となる)を基準にして作られました。簡単に言えば社会保険料を支払わなくても一定程度の年金を受け取れる権利が生まれ、また医療費の自己負担額・社会保険料も少なくて済む(企業によっては家族手当も支給される)非常に恵まれた制度です。昨今は共働き家庭が主流であり、税額面での優遇はあってもまだまだ一種の利権とも言えます。

しかし日本の年間予算に占める家計支援を中心とした財政出動が行われることは、逆説的に通貨安等を進めるインフレ懸念を想起させます。これらの施策を中期的に実施していくためには、減税と財政出動を同時に行う訳ですから赤字国債の増発は避けられない課題でしょう。編集人が考える課題とは財政出動そのものではなく、そこに無駄な費用や利権が絡まない政治を行う必要性がさらに高まっていると言う事実です。換言すれば➁のおこめ券の配布は一見家計を援助するように見えるのですが、実際に米価そのものが妥当な価格帯にならない限りバイヤーへの利益供与になるとも考えているのです。