オフィス鴻

旅行予約サイトの闇

2025年10月14日

海外企業が運営する予約サイトAgoda社を巡る様々なトラブルがSNS等で報告されています。一例を挙げれば「食事付なのに違うプランだった」「部屋の仕様・グレードが異なる」「予約したのに宿泊施設で予約が入っていなかった」などの予約に関連するトラブル、キャンセル時の返金がなかなかされないなど日本の観光庁も同社に改善を求めていると言います。そもそも同社と契約していない宿泊施設に対して予約が成立すること自体おかしな話だと思われますが、その背景には空室情報を介して転売している可能性があるとされているのでトラブル防止にはリコンファーム(予約再確認)が有効でしょう。

また同社が海外に企業であるため日本の旅行業関連約款とは異なる海外ルールが適用され、問い合わせ窓口も海外にあればなかなかクレームが届かないこともあるようです。もう1点は空室転売は決して最安値とは限らず、当然仲介手数料が上乗せされてることも考えられます。最近のホテルチェーンはこの仲介業者を介さなくても訪日客の影響で客室稼働率が高く、自社予約サイトの方が最安値であることも少なくありません。そのように考えるとある事業者はあくまで推測の範囲としながらも、正規仲介業者の情報を使って同社が空室転売を行っている可能性があると語っています。

これはまだ日本国内のことですから日本人であればなんとか対応できる可能性はあるにしても、日本語を話せない訪日客が宿泊できずに路上等で過ごすことも考えられます。同社はこのトラブルに対してあくまでプラットフォーム運営会社と主張しているようですが、せっかくの旅行が台無しになったことへの補償に限らず返金対応もお粗末なもない状態では今後同社を利用する方は減少していく可能性もあります。なお編集人が旅行する際には必ずエージェント(仲介会社)経由でも直接宿泊施設や航空会社に連絡をいれて、予約が希望通りに確保されているのか出発前に確認しています。