自主的学びの重要性
2024年03月25日
ここ数年、「自己啓発セミナー」や関連書籍類を数多く目にするようになりました。また、自己啓発を支援する制度(通信教育等)を導入する企業も増えていて、一種のブームになっている感があります。それでは、なぜ自己啓発が推奨されるのでしょうか?編集人は、1つは自己啓発自体がビジネスモデル化(例えば民間資格等)していること、もう1つは企業の人事部門(経営層も含む)が自社に適した人事戦略を描けずにいるため、eラーニング等に頼り、将来的な事業予測を補助するものとして何らかの資格等を昇進等の基準に含めることで、本当に必要な自社研修・企画からの逃げ道(時間稼ぎ)を作っているためだと考えています。なぜなら、すぐに結果の出ない地道だけど非常に重要なミッションだからです。
例えば、弁護士もノキ弁(法律事務所の一部スペースを間借りして営業をしている弁護士)、タク弁(自宅弁護士の略。軒先を見つけられずに、自宅を事務所として営業を行う弁護士)、ケー弁(携帯弁護士の略。事務所を持たずに、携帯一つだけで仕事を請け負う弁護士)、企業内弁護士など、これまでのイメージとは異なる働き方も目にするようになり、ビジネスセンスを磨いて自力で環境の変化に対応できれば、AIには出来ない活躍機会(チャンス)に恵まれる時代へと突入したようです。
それでは、多額の費用と時間をかけた自己啓発セミナー・ラーニング・リスキリングと自己成長に相関関係はあるのでしょうか?自己啓発には抽象的な学び(コーチング、メンターなど)も多く、実用性もさることながら精神的な成長を促す点では「本人次第」であるといえます。もちろん、企業から求められて行う自己啓発にはやらされている感がある間は、本当の意味での継続的な学びと成長の好循環が生まれる余地は少ないと思います。つまり、当人が本当に必要性を感じていない場合には、単なる資格取得研修に過ぎません。そして、自己啓発は自己成長の手段の1つであり、修了が目的ではないことに留意することが重要だと感じます。