オフィス鴻

運を手繰り寄せる思考

2024年03月29日

世の中には、宝くじの高額当選、ギャンブルで大勝ちなど、運が強いと言われる方がいますが、反対にギャンブルには必ず必要経費が発生するため、平均返還率が中長期的に100%を超えない仕組みです。また、運と言ってもその考え方は人それぞれであり、占いでも金運だけでなく、異性運、仕事運、ラッキーナンバー、幸運の女神さまが微笑む開運グッズなど、たくさんの運があります。編集人は大きな金運に恵まれたことはありませんが、旅先で素晴らしい景色がみられた、ちょっとした時間差で事故や渋滞に巻き込まれなかった、困っているときに上司・仲間や見ず知らずの方に助けて頂いけたりと、自分には運がある(ついている)なと嬉しく感じることは多々あります。

さて、「運」とは何かについて、京都大学大学院の藤井聡教授(社会工学者・心理学者)が研究されている「認知的評価理論(にんちてきひょうかりろん)」や、アメリカの心理学者リチャード・ラザルス氏の認知的評価(ストレスやモチベーション)が感情や意欲に影響を及ぼすという考え方があります。簡単に言えば「運」は予測できない現象ですが、潜在意識の中で相手のことを利他的に考える習慣のある人の周囲には、お互いに感謝したり良好な人間関係が築ける人々が自然と集まってくるそうです。逆に相手を利用したり、騙そうとしたりすれば嫌われ、結局相手を利用する人同士の集まりになってしまうということのようです。

実際に社会に出てみると、何事もうまくいかず運に見放されたか のような人を見かけることがあります。もし自分が沿うような状況に追い込まれたら「自分には運がない」と感じることになるのでしょう。一方で、利他性の高い徳を積める人はビジネス抜きでの付き合いや、得にならない役割を自発的に引き受けたりできるので、いざ緊急事態となった時にそれまでの人脈や人間関係が解決策の選択肢を広げてくれる可能性が高くなり、変化に対応していけるのは「損して得とれ」の精神の持ち主であるということだと考えて行動するようにしています。