M&A仲介会社の謎
2026年03月05日
編集人が実質的に経営している小規模企業にも、某有名なM&A仲介企業から多くの案件・営業が寄せられています。編集人は相当数のM&A実務に関わってきましたが、実際にM&A契約が成立するのは数%程度で、かつ企業風土を含めて成功事例と言える案件は数えるほどしかありませんでした。M&A仲介業者従業員の平均給与を有価証券報告書等で調べてみると、1,500万円程度としている企業が多くあり、その理由はM&A仲介手数料とは実質的に経費が人件費・事務所費等しかかからない低コスト構造にあると考えています。つまり、成功報酬が給与に反映されやすいのです。
確かに後継者不足や資金繰り等の面から大手企業の傘下に入ること選択肢には大きなメリットがあると思われますが、中にはM&Aした企業の資金を根こそぎ奪い去ってその後は「もぬけの殻」としてしまうM&A仲介会社もあると聞きます。編集人の場合も買収提案がありましたが、最も大きな経営資源である人材に対する評価面で非常に不安に感じたためお断りした経緯があります。株式・営業譲渡等により相応の対価を得られる場合も当然ありますが、法律面に疎い場合には仲介事業者に騙されるリスクも存在します。結局、仲介手数料目当てのM&A仲介会社が存在することになるのです。
編集人の場合はM&A仲介会社について譲渡・譲受両社から仲介手数料を受け取るビジネス構造自体に課題があると考えており、会社法等に抵触する秘密保持義務・利益相反などに抵触する可能性があることを鑑みれば、やはり「うまい話には何か理由がある」と考えるようにしています。実際M&A(DD)をしてきた経験からすれば、現場にも顔を出さずに契約書(コントラクト)上だけの見かけの利益を鵜呑みにしてしまえば、最も困るのは債務保証等をしている経営者・従業員・取引先だと言えるでしょう。そのため相手の言動に惑わされずに、しっかりと判断したいものですね。



