オフィス鴻

AtoAと生活の変化

2024年05月12日

AtoA(Account to Account)とは、提供サービス利用者がクレジットカードなどへの支払い手数料(中抜き)を経ない直接金融機関からEC事業者などの加盟店に支払われるアカウント間の直接支払プラットフォームのことを指すそうです。この方式は、フィンテック(FinTech;金融技術)による金融サービスと情報技術を革新的に結びつけたスマホ決済や仮想通貨などにより「安さ・早さ・便利さ」など、金融機関(銀行)がオープンバンキング方式(顧客の同意後、銀行が保有する顧客データを提携企業が利用すること)を導入したことで可能となる仕組みで、決済代行業者(カード会社)を通さず即座に資金決済することができます。

多くの先進国でオープンバンキングは急速に広まり、GoogleやAmazonなどの巨大グローバルプラットフォーム企業が金融サービス事業に参加するなど日本でも具体的な取り組みが開始されています。実店舗(ショップ)購入からオンラインサイト購入へと消費者がシフトしているため、E-wallet(電子財布)やA2APayment(銀行口座振込)のシェアアップから、従業員の給料日までのつなぎ資金貸付や中小企業向けの新たな金融サービスも生まれて、2022年の市場規模は約80兆円と今後も拡大が見込まれています。また、スマートフォン専業銀行のみんなの銀行が、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H;マルエツ、カスミ、マックスバリュ関東のGMS3社の共同持ち株会社)とBaaSの活用に関する基本合意書を締結するなど、日本人の生活にもかなり溶け込んできています。

なお、直接的な関連性は無いのですが、大手小売業の約30%では人手不足対策としてセルフレジ導入が進んでいます。UNIQLOでは買い物カゴごと購入商品をセルフレジに置くだけで会計ができ利便性は高いですが、日配品・生鮮・食料品等を扱うスーパーやコンビニでは単なる操作ミスではない故意的な未スキャン(万引き)対策に頭を悩ませているそうです。