ファシリテーターの資質
2024年02月18日
アップル創業者であるスティーブ・ジョブス氏や、アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏など、IT業界大物経営者たちのメンターと言われたベル・キャンベル氏に関する書籍に「1兆ドルのコーチ」があります。詳細は著作権があり割愛しますが、会議の冒頭で「今、気がかりなことはないか?」との質問から始めて相互信頼感醸成とオープン・コミュニケーションができる環境整備で会議の生産性を上げたと言われています。また、日本での会議の非生産性も、人間関係の構築と情報共有、ワンページ・ライティングスキルなどが生産性向上(時間・回数減少、意思決定の迅速化など)解決の糸口となります。
編集人の場合、出席予定者それぞれに必ず個別課題(簡単な内容で十分)を事前に投げていました。そうすることで、不平・不満を聴くこと(吐き出してもらう)も含め、相手は必要な存在としての参加依頼だと感じとるからです。また、出欠は任意、会議は建設的議論の場とするよう伝え、職務権限内で短期間での計画修正も行いました。熱意あるメンバーは出席できなくとも、事前に資料を準備して説明しに来ててくれます。また、居心地が悪いと感じる人(与えられた課題の放置等)への出席は強要せず、他の仕事に集中してくれれば良い(他出席者に悪影響を与えない)と思えば済むからです。
もちろん会議主催者として、全事業分野への知見がある程度は必要ですが、ファシリテーター(司会進行者)として、またゼネラルマネージャーとして、時にはメンターやコーチング(基本理論が理解できれば、応用出来ます)を織り交ぜながら、事業所往訪による現業従業員の知性やコミットメントの度合い、思考の明瞭・明晰さなどを見極めることも大切です。結果として、会議での議論は本社では気付かなかった現場の課題なども把握した企画・提言に繋がり、上長(経営層・上席役員)との信頼関係構築にも大変役立ちました。