プロとフリーランス
2024年02月09日
最近、フリーランス(個人事業主)で専門性の高いプロ人材を活用する企業が増えており、仲介サイトに多いWeb制作などの比較的外注委託してきた分野以外にも、経営中枢の事業計画・人事戦略策定など、これまで企業内の主要業務と思われてきた中枢領域にも拡がっているようです。一口にフリーランスといっても、当然その業務や提供価値により委託報酬は異なります。やはり大手企業で戦略立案に携わっていたり、高い専門性を有するコンサルタントとして働いていた方は、需要と供給の関係性以外の面でも委託側の企業文化の変革や新たな知見をもたらしてくれる可能性が高く、期間を定めて相応の報酬で業務委託契約するケースが多いようです。
それでは、高度プロ人材として必要なスキルを身に付け、他企業からも必要とされるためには、どのような方法が適しているのでしょうか。1つは複数の領域の高度な専門性を使える技術として身に付けていること、2つ目は受託先の企業文化に溶け込みつつ経営層の意思を組んだ業務が行えること、そして3つ目は途中で投げ出すことなく最後まで受託業務を完結させることにあると考えています。もちろん、不得手な分野・領域は誰にでもありますが、そこを含めて委託先の人的リソースの補完的役割と同時に、経営者としての俯瞰的視点を持ち合わせることが重要だと考えます。
その他、将来的な経済的不安を払拭することを含め、副業、兼業など、本業に支障をきたすことなく相乗効果が生まれるような働き方であれば良い選択肢となり得ます。一方、身体的・精神的に臨界点(限界)を超えてしまうようならば、最近流行りの節税対策などを目的とした個人企業設立も本末転倒になるリスクがあることも、頭の片隅に置いておく必要があるでしょう。また、周辺諸国からの外国人労働者受け入れを行うにしても、その国の経済成長が日本を上回っていれば、いずれ日本人のプロ人材が海外へと流出して枯渇してしまうことが現実となるかも知れません。つまり、海外でも通用するスキルを身に付けることが、プロ人材となる第一歩のように思います。