レポート作成のコツ
2025年08月12日
企業に勤めていたり、管理組合等の役職に就いていると文章(レポート)を書く機会が意外と多いものです。一般的には起承転結やA4用紙1枚で要点のみを記載するなど様々な方法がありますが、編集人は最初の数行にその日に相手に理解してもらいたい事(題名やキーラインメッセージなど)をぎゅっと集約して書くトレーニングを続けています。良く見かける発表資料などでは、一体この人は何を言いたいのだろうかと疑問に思うことも少なくありません。そのようなレポートに限って意思決定に必要のないグラフや数字が羅列されていることが多く、大抵1枚目を見れば作成者のレポート作成能力がどの程度なのかは殆ど判断できるようになりました。
最も簡単なコツは、重要だと思われる内容(経営会議なら経営層が知りたいこと)を簡潔に質問することでしょう。逆説的になりますが、無駄が多いレポート程経営層は案外反応を示さないものです。そこで「経営層は何を知り判断したいのか」という判断基準をご自身の中に持っていれば、その後の討論・議論に必要な内容は自ずと絞り込むことが出来ると考えています。もう1点、その資料の出典を書いていないレポートも多くあります。実はこの出典元の表記は著作権保護以外にも、どのような資料(信頼性の問題)から作成されたのかという点で相手の対応が変わる(評価される)場合があるのです。
また無理に流行りのカタカナ言葉を使いたがる方もいます。その意味が普遍的に参加者に理解されているのならまだしも、どっかで聞きかじってきた理論的でない構成になってしまえば単なる精神論的なレポートになりがちです。精神論は決して悪い面だけではないのですが、理論とともに不確実な部分も相手に伝わるようにするのが本当のレポートが持つ役割だと編集人は考えています。例えば新規事業担当に指名されたら、事実を基に説明して物事を決めていく段取りが必要です。失敗は隠すものではなく、次の成功に結び付けてこそ価値が生まれるのだと思っています。