オフィス鴻

中高年社員の働き方

2024年06月18日

昭和生まれの方の多くが企業で60歳定年を迎え始めています。最近は中高年齢層が多く、ポジション不足や順番待ちを起こしていることが後進若手へ世代交代ができずにモチベーション低下に繋がるという雇用環境に変化に対する論調に変化がみられるようになりました。例えば、中高年齢層社員のスキルや経験を人的資源として継承したり、リスキリングによるキャリアチェンジ・シフトで新たな活躍の場を提供する人事戦略の検討などへと拡がりつつあります。その背景には、若手・中堅層社員への早期昇進機会の増加や初任給を含む給料の増加が挙げられる一方、黒字の大手企業でも年齢を問わない早期退職制度が実施されるなど、いくら雇用環境が変化しているからと言っても、自律的に社会的職業人としての価値を常に高めていかなければならない時代に突入したことを示唆しているのだと思います。

確かに企業内には貢献度の低そうな中高年社員も一定数おり、他社への転職面接で何の仕事(スキル・経験・思考等)をしていたかと聞かれ、「部長(課長)をしていました」と答える笑い話のようなことも聞かれます。しかし、昭和世代の社員の中には他部署・同僚と協力しながら目標達成に向けて、時には家族や自分の時間も犠牲にしながら働いていたことが、現代日本に大きな繁栄をもたらしてくれたことも事実でしょう。編集人も4回転職しましたが、あるレベル以上の学(校)歴と自律的学習習慣に基づいて仕事をしていれば、性格や思考の違いはあるにせよ巷で言われるほど中高年層の貢献度・評価は低くないと感じています。

転職を通じて前職企業の良い面・悪い面が客観的に理解出来たり、自分の足りない面を自覚することで新たな自分の可能性を知るきっかけとなりました。また、難病治療による約2年半の休職等を経て仕事への復帰を模索し始めて感じたことは、結果的に複雑なキャリアを多数経験したことが自身の強みの1つであることでした。もし、新たに就業することになったとしたら、大切にすべきことの行動優先順位はこれまでとは変わるでしょうね。