労働の金銭価値(時給)
2023年09月13日
今年の10月から日本の平均最低賃金が1,000円を超えます。編集人が最初にしたアルバイトはファストフード店で時給350円程度でしたので、40年で3倍になった計算です。また、平均値(アベレージ)と中央値(メディアン)の違いへの理解がないと、情報発信者側が恣意的数値として利用することも考えられます。また、労働集約型業務は労働時間・内容と賃金がほぼ正比例するのですが、一般事務などの内勤作業は「需要<供給」から時給も最低賃金+αとなっていることが多いです。編集人は間接部門でも企業収益に十分貢献できると考えており、概ね年収の3~5倍の利益を目安にしています。
みなさんの中には手取り額(額面)で賃金を判断している方も多いですが、社会保険料・通勤交通費などは勤務先が負担しているものもありますので、年収(源泉徴収票)を総労働時間で除した時給で計算したら大凡の比較ができます。万が一、時間外勤務(残業)稼ぎをしているならばその分は必ず除外してください。業種・企業によって当然異なりますが、非管理職では2,000~3,000円程度だと思います。その後、簡易的に年収に対する会社負担分を20%、一般管理費を20%、経常利益を10%として加えた額の1.5~2倍の利益(売り上げではありません)が上げられていれば、業績人事評価が平均を下回ることはないでしょう。ただし、対売上高人件費比率の高い現業部門は数値調整が入りますので留意する必要があります。
例えば、弁護士への相談料は30分単位で5,000円と定められていますが、一見高く見える相談料も専門的知識を駆使する以外に相当の準備・経験(判例法理の読み込みなど)が必要です。また、自身の労働を時給換算することは、労働対価を金銭的価値として客観的に見ることだけでなく、不足している能力を補って更に高くする参考になると思います。