オフィス鴻

商業施設と生活格差

2024年06月23日

編集人は、身体障害で1人で10分以上安定して立っていることができないため、病院への通院とコンビニ等での買い物時以外はほぼ外出していません。しかし、洋服や靴などの購入は特殊な仕様を施す必要があるため、年に数回は妻の休日に併せてと一緒に商業施設へと行くのですが、他の買い物客のお邪魔にならないように施設内のベンチや椅子に座って待とうとしても全て先客がいて座れないことが多々あります。また、妻への細やかな感謝の気持ちとして、平日に洋菓子や花、総菜等を買いに行くときも同じような状況で、大学病院外来でも1人の患者に2~3人の付添がいて長時間占有していたり、待合はおろか廊下でさえも椅子に座れないことが多いです。

特に夏場・冬場は冷暖房の効いた施設内でご高齢の方や、仕事中と思われる方がウトウトされていることもあり、勘違いしないで頂きたいのは席を譲ってほしいということをお伝えしたい訳ではなく、なぜその場所が設置されているのかを理解しているのかと言う点にあります。当然、商業施設も営利運営するための顧客サービスの一環として休憩場所を提供していますから、売上があることを前提としています。なぜこの話題に敢えて触れたかと言いますと、企業にもよりますが生活残業のために無駄な時間や低生産性作業をする従業員や、仕事が終わっているのに遅くまで会社の残っている中高年層が増えているように思えるからです。可処分所得が減少し、水道光熱費も上がっていますから、会社や施設にいればトイレ・電気費用は負担しなくて済みますが、結果として会社や施設側の従業員の給料が増える機会を奪うことになると考えています。

以前は東南アジアの商業施設で同様の光景が見られましたが、最近の日本でもこのような光景が常態化しつつあるようで、責任の所在は別にしても国力が衰え貧富の格差が拡がっていることの表れでしょう。これを、個人の人間性問題とする前に、ぜひ政治家には海外への慣行視察ではなく国内の商業施設・病院に足を向けて視察して頂きたい思いです。