オフィス鴻

在宅勤務の弊害

2024年08月11日

読者はマウス・ジグラーという製品をご存知でしょうか?コロナ禍で一気に拡がったリモートワークですが、離席中にマウスを自動的に動かすマウス・ジグラーをPCに接続することで、いかにも仕事をしているという状況を作り出して監視から逃れることが出来るそうです。最近は、日本でもオフィス回帰傾向が進んできていると言われますが、コーヒーショップやレンタルスペースなどでも電源・Wi-Fiが設置されたスペースを増やしたりして社外での勤務が可能な場所が増えています。中には通勤電車内でPCを操作するだけでなく、携帯電話・スマホで商談をしている強者も見かけます。経営者からすれば、従業員が他人の眼が届かないところで勤務時間中にもかかわらず仕事をサボっていることをPCの動き等から監視することもある意味当然なのですが、そこに勤務実態を偽装する機器が使われていると判明すれば懲戒処分に該当する行為だと思います。

実際にアメリカの企業では、マウス・ジグラーの使用で解雇された例もあるようです。日本企業でもフリーアドレスを導入しているところが増えましたが、誰がどこに座っているのか分からない、利用実績を把握できない、コミュニケーションが取りずらいなどの課題を解決する新たなビジネスも誕生しています。編集人は休日に仕事を自宅に持ち帰っていた時期がありましたが、クラウド化が進み働き方改革の一環で勤務時間管理が強化されると考え、仕事の進め方そのものを変えました。簡単に言うと、始業前にその日の業務に優先順位をつけ、翌日に仕事を残さないような働き方にしたのです。

例えば、ある役員への報告事項があれば、その役員の出社時間を把握しておき、PCを開いたときに編集人のメールが上位に来る(大抵、配信時間順にメールが並んでいる)ようにしておくのです。中には1日100通を超えるメールがあって目を通せないと開き直る役員もいましたが、それは当該者の力量不足だと思うことにして、どうしても必要な場合には翌日朝にメールと添付資料を印刷して机に置いておきました。