オフィス鴻

外資系企業の時給

2025年02月11日

アメリカ発祥の会員制ホールセラー(卸売)コストコ社が日本全国一律で時給1,500円、 スェーデン発祥の家具小売りイケア社が同じく時給1,300円から従業員募集を始めました。海外では原則同一労働同一賃金が原則のため、コストコ社では1,000時間ごとに勤務査定と時給改訂を行い、最大2,000円までの昇給可能です。8時間労働換算すると年間1~2回の昇給機会があり、 給与還元は離職率低下の動機付け施策でもあります。その原資は、従業員1人当たり年間売上4~5千万円(粗利20%として1千万円)の事業体質によって確保できているものと推測できます。

また、週20時間以上の勤務であれば収入から逆算して日本の社会保障制度(年金・健康保険等)への加入は必須となりますが、これまでの日本の社会保障制度の欠点を補う(第三号被保険者、配偶者控除等)と言う点では一定の評価に値するものだと思われます。編集人は、両社の募集実態は正確にはわかりませんが、2024年10月に行われた衆議院選挙では多くの政党が時給1,500円と消費税引き下げを争点にして、偶然かも知れませんが時給1,500円の水準がほぼ一致していました。最も一部の大企業を除けば潤沢な内部留保がある訳ではありませんので、上記2企業が進出した先では人手不足倒産ではなく、最低賃金と賃上水準のギャップが労働力確保を助長していると考えています。当然、海外と日本の労働市場の違いはありますが、アメリカボーイング社のストライキは3年で35%の賃上げ・特別一時金・社会保障支援などの会社側が提示した条件を労働組合側が拒否したため、年間数千億円の事業損失と完成した航空機の引き渡し納期遅延を引き起こす結果となっています。

また、事務系専門職種も年収2~3千万円は普通で3~5年毎に転職を繰り返して更なるキャリアアップが図れる一方で、いきなり一時金支給によりレイオフされるリスクも高く単に真似する解決策は日本人向けではないように感じます。